明神ヶ岳~金時山縦走 ~箱根の外輪山、気持ちいい笹の稜線~
ここ最近の週末は台風が重なったり家の事がいろいろあったりで中々出かけれらなかったが時間を作れたので行ってきました。
といっても夕方には帰らなければなので近場の日帰り。
低気圧が日本海側にきていて北、中央は厳しい。
南アルプスはまだ天気は悪くないけれど日帰りショートではとてもじゃないが行けません。
てことで箱根か丹沢に決定。
数年前登山にハマる前に一度金時山は同僚と登りました。
その時は乙女峠から登り仙谷に降りたが続く稜線が綺麗だなぁと思ったことを覚えています。
強羅からならそんなに時間もかかりません。
金時側から行こうか明神側から行こうか迷ったんですが、金時で昼飯にした方が良いかなと思い明神側から登ることにしました。
自宅を4時に出発して6時過ぎに強羅周辺に到着です。
■YAMAP
■GARMIN
明神ヶ岳登山口~鞍部
まず最初に申し添えておくと金時山と違い明神ヶ岳は登山口周囲に駐車場がありません。なので最初は強羅駅周辺のコインパーキングに停めようと思い強羅駅に向かいましたが、登山口とは谷を挟んで向かい合っており、強羅駅に停めると最初から上がり下がりがキツイことが分かりました。急遽他にないか探したところ、akkipaという駐車場サービスの駐車場が宮城野に見つかったのでそちらに駐車することにしました。
akkipa
初めて知ったサービスですが、どうやら民間の駐車場の有効活用のようです。
サイトで予約してクレジットカードなどで決済。
その後現地に行き駐車します。
現地付近の写真が掲載されており、現地にはakkipaの看板もあるのでそれと分かります。
おそらく観光地では月極より時間貸しの方が儲けられるのだろうと想像するけれど、時間帯が限られることや自ら料金の支払いなど対応しなくてはならない。
しかしこのサービスなら電子決済なので料金のやりとりが発生せず手間が大幅に減ります。
もちろんサービス使用料はかかるだろうけれど、中々画期的なサービスだと思います。
脱線。
ということでakkipaの駐車場に停めて登山口に向かいます。
箱根駒ヶ岳が町からも見える |
集落の中を抜けていく |
近道 |
ツルボ(蔓穂)、またの名をサンダイガサ(参内傘)。傘みたいだかららしい。 |
ツユクサ。朝露のように昼にはしぼむとか。はかない。 |
彼岸花。赤は難しい。 |
しばらく集落の合間を抜けていくと登山口に出ます。
事前に全く知らなかったが登山口前に駐車出来るスペースがあり3台ほど停まっていました。
※停めていいのかどうかは知らない
ただ登山口に停めるとバス停からは遠くなるしバスを降りた後に登らなければならないのはツライ。
登山口 |
石垣が古道感を醸し出している |
こういう雰囲気好き |
そういえば乙女峠からの道もこんな感じだった気がする。
同じ古くから人が入っている御嶽とはまた違うのが面白い。
しばらく歩いていると爽やかな笑顔の外国人に抜かれました。
ここですれ違う外国人の方々はこんにちはと挨拶すると結構ちゃんとこんにちはと返してくれて嬉しくなる。日本ではおろそかになってる節もあると思うけど、海外の人たちって(とひとくくりにするのもどうかと思うけど置いといて)挨拶大事にしてる印象だし、店員さんとかも結構気さくに話してる感じがします。
人間関係が希薄になりつつあるような気がするからこそ趣味の時間くらいは人間らしくいたいよねぇ。
颯爽と軽やかに歩いていく |
後は単純に久しぶりというのもあって歩き方がすごく適当になってしまっています。だから疲れやすい。
意外と涼しい |
ジブリに出て来そうな小道 |
秋が落ちている |
途中までは隣に民家がありますが途中から民家がなくなり山道になります。
とは言ってもそれまでと同様よく踏み均されている道が続くので散歩している気分です。
すすきは秋を感じる |
むせかえる緑 |
イワイワしいところも |
分岐点に到着です。
ここまで来るとそれまでと植生が変わるのか、背の高い笹が一様に道脇を覆っています。
鞍部~明神ヶ岳
ホトトギス(時鳥草)。初めて見た。 |
日本固有の種らしい。派手だから外来種かと思ったら違うのね |
ノアザミ |
分岐からは明るい道を登って行きます。
急に花が増え始めました。初めて見たけれどホトトギスがたくさん咲いています。
ホトトギスって花もあるんだなどと無知全開でへぇーと思う。
キノコは木に生えるのが好きだな |
花が思いのほか多かったので写真を撮りながら歩いているとコースタイムより遅れがちなことに気づいて少し急ぎます。
徐々に標高を上げていくと見晴らしが良くなってきました。
箱根駒ヶ岳が良く見えます。
中々カッコイイ山容でありながら町を従えるあたり、親しまれているお山なんだろうなと思います。だけど火山活動があるというところも特徴的だなぁ。
登りたい衝動に駆られるが噴気活動で現在は登れないでしょう。
まつぼっくり~ |
こりゃなんだろう |
ゆるゆるとした登り |
明神ヶ岳への登りは全般ゆるゆるとしています。
その分写真を楽しんでしまうから遅れてしまって困ります。
大涌谷。地獄の様相。 |
大涌谷は最も噴気活動が盛んな場所で観光地にもなっています。
2016年に規制解除されたが今年また規制がかかってしまい現在は入れない模様です。
トトロなさま |
ホトトギスの蕾。直立しとるがな。 |
単焦点で良くボケる |
開けたり入ったりの繰り返し |
木立のトンネル |
トリカブトやん! |
富士山見えた! |
今回標準域を単焦点のみで構成したのでしょっちゅうレンズ交換をしているので時間がかかります。
富士が見えると山頂はもうすぐです。
あざ・・・でかくない? |
マツムシソウやね |
淡い色がかわいらしい |
明神ヶ岳山頂に到着 |
こんなに展望良いとは思わなかった。 |
金時山以外は展望ないのかなと思い込んでいたけれどなんのなんの明神ヶ岳の方も全体的に開けていて展望がいいです。
金時山ほど混雑しないし平らな場所も多いのでハイキングにもちょうど良い感じ。
富士が金時の向こうに見えます。
金時山を初めて眺めましたが、なんだか不思議な形をしています。もっと山々しいと思っていたら形は岩峰の一つみたいな感じですね。
実際山頂は岩も多いです。
富士の手前でポコッとしているのが金時山 |
山頂もそこそこに先へ進む |
明神ヶ岳~仙谷分岐
明神ヶ岳から先は少し急な下りがあるものの、相変わらず平和な道です。しかしずっと下っていくので向こうからの登りだとずっと登っている感じだろうなぁと想像します。
途中東側が開けて大きな山塊が見えた。
最初奥多摩かと思ったが方角的にどうやら丹沢山塊のようです。
一つだけゴツゴツっとした部分が見えるが最高峰の蛭ヶ岳なのかな。
東側が開ける |
丹沢山塊? |
キノコって何種類あるんだろうか・・・ |
途中火打石岳の看板があります。由来は読めば分かりますが、山頂感はゼロ。
通り道って感じです。
この先東斜面をトラバースする道に入ります。
今までの笹道と違って山道らしい感じ。
途中にトリカブトの群生地がありました。高山帯で見ることが多かったので高山植物かと思っていましたが、案外低いところにも咲くということでビックリ。
トリカブトにもいくつか種類があるようなので生息地が違うのかもしれません。
その後はまた笹道に戻ります。
この辺りまで来るとかなり下ってきているので笹の背丈が凄いです。
笹のトンネルといった感じですね。ここを切り開くのは非常に大変だろうなと思います。
人の多さと箱根の町からの近さで維持されている道なんでしょうか。
坂を登って行く |
大分近づいてきた |
大涌谷が良く見える位置まで来た |
笹原なので緑だけどもこもこしていない。 |
不思議なキノコ・・・ |
仙谷分岐~金時山
金時山の鞍部まで来ました。ここは仙谷への分岐点があります。
分岐点まで来ると急に人が増えてきました。
大涌谷の方面も町や芦ノ湖が見えるようになり、明神ヶ岳からの眺めとはまた違います。
鞍部からは傾斜が急な道をとにかく登り一辺倒。
最初は笹道だが公時神社との分岐あたりから岩が増えてきます。
一か所ロープが張ってあるところがあって待ちが発生します。
以前あの岩に登って写真とったなぁ |
岩が増えてごつごつに |
だけど皆気持ちよく挨拶しながら譲り合っていて良いなぁと。
箱根の懐の深さに抱かれる人の好さでしょうか。
湯治に来て気持ちもほがらかになるのでしょうか。
前々から人が多いのは好きじゃないとは思っていたんですが、色んな人がいて色んな話をしていて面白いなぁとも思いました。だけど人が多い中での一人は孤独を感じるのも確かです。
完全に一人なら感じないんですけどね。
ということで次来るなら誰かと来よう。家族で来たいけどまだ息子は歩けません。
家族連れも多く、モンベルのベビーキャリアを使っている人がいてビックリ。初めて見たけど楽しそうでした。
また外人や若い子も多かったがショルダーバックだけだったり、街中用のおしゃれな小さいリュック(肩ひもがちぎれそうに細い。。。)で来てる人もいたり。
仙谷や神社からなら数時間で登れるから気軽に来るんだろうと思います。
人も多いし道も整備されてるし山頂に小屋もあるから滅多なことはないけれど、一応山道でそういう格好を見るとビックリというかドキドキするというか大丈夫かしらといらぬ心配をしてしまいます。
わんさか |
本日は曇り。雄大な裾野だけが見える |
奥に見えるのは芦ノ湖。あちらにはドライブウェイがあってヤギがいる。 |
茶屋。アイスキャンディーがうまい。 |
以前来たときは5~6月だった。まだ富士の上が白い。変わらず人は多い。 |
皆思い思いの場所で休憩をとっていますね。
前回来たときは大して疲れた記憶はないのですが、年齢で変わったのか縦走してきたからなのかはたまた荷物が重くなったからなのか山頂での疲労感は以前よりずっとありました。
因みに小屋は二つあり、どうやら営業が違うようです。
有名な金時むすめさんがいるのはより富士よりの小屋。
入るとおつかれ~と言われます。声はするけど見当たらない。
と思ったらレジの奥にちょこんと座られていましたり
かなりのご高齢のようだけれどまだ店頭にいらっしゃるとは恐れ入ります。
むすめの時から今までずっと小屋で働いているらしいから驚きです。
CCレモンをいただき帰りに飲んだけどめっちゃウマイ!
前後して昼飯はジョンソンヴィルのグリルソーセージ!
火が通りやすいように切って焼いたけどめっちゃウマイ!
だけど中に火が通る前に焦げてしまう。ムズイ。
ナイフを購入後に初めて使ったけど切れ味が良くてビックリ。
完全に見た目で選んだんだけどね。
ソーセージは日持ちするし美味しいしいいよね。
金時山~公時神社
のんびりと休憩をとった後は下山します。下山はちゃちゃっと。
公時神社を見たかったので公時神社の分岐で折れてくだっていきます。
こちらは明神ヶ岳の登りと違っていたって普通の樹林帯という感じです。
途中崩れて古くなった道を横に道をつけて通れるようにしてあります。
箱根観光課でやってるみたいなので、これだけハイカーが多いと役所の出番になるのでしょうか。他は地元の山岳会などの有志がやっていただいているイメージだけど、役所と連携する場合もあるのかもしれません。
崩れたところはきちんと塞いである |
下まで降りてくると金太郎の岩がありました。
確かに斧で割ったような形状をしている。実際割れたんでしょう。
かなりの大岩です。こんな岩が割れて金太郎の伝説もあれば金太郎が割ったと考えられるのも想像に難くないですね。
下に木の棒で支えてあるのは果たして意味があるのか良くわかりませんが、自然の造形に意味づけされているのは昔からの入られている証拠だなぁと思きます。
下りきると公時神社があります。
きんとき神社と読むみたい。
何故公時できんときと読むのかは祭っているのが坂田公時命という人だから、でしょうか。
まさに金太郎の事だが正式な名前から神社の名前もつけられているのでしょう。
お隣仙谷にある諏訪神社の歴史が古く、その境外として知られていたようで祭典は昔からあるそうです。建屋は新しいなと思ったら昭和36年に建立されたというから新しいわけですね。
手水舎の岩が熊のような手形彫ってあるのが印象的です。
お参りして少し下ると公時神社の駐車場に出て山行終了。ちょうどGT-Rとかハコスカをレンタル出来る珍しいレンタカー屋さんの目前に出ます。
公時神社前はバスの本数が少なく1時間に1本しかありません。
仙谷は10分毎にあるので強羅方面に行くには仙谷からの方が便利です。
乙女峠方面へはどちらにしろ箱根登山バスを利用するしかないので仙谷でも1時間に1本ですが。
金太郎岩 |
トイレ山頂にありますがシュール |
道路を拡幅している |
もう勾配はほとんどない |
ケルーン |
まさかり |
結構止められるようだ。駐車料はかかる。 |
振り返り
■使用したレンズ
- Nikon AF-S NIKKOR 24mm F1.8G
- Nikon Ai AF Nikkor 35mm F2D
- Tokina AF 100mm F3.5 macro
- SUN MF 70-200mm F4.5
今回は標準域を単焦点縛りにしました。気軽な山行だからこそやってみたかった。
キワモノの望遠ズームも持参したがまぁそれも面白かった。
単焦点で行けば迷いを振り切って撮影出来るかと思いきや複数の単焦点を切り替えてばかりで余計時間を食ってしまいました。
やはり重くても高性能ズームを持ち歩く方が良いのかな・・・。
少なくとも山では場所によって被写体も使用する焦点域もコロコロ変わるから難しい。
全体を通して:軽い、コンパクト
軽さは必須。だけど性能に相反する。コンパクトさは複数持ち歩く場合。
2本までならあまりコンパクトである必要はない。(と言っても限度はあるけど)
最初の樹林帯:明るい
樹林帯を歩くときは明け方で暗めのことが多く、明るくなっても日が差さないことも
多いため明るいレンズでないと難しい。うまく解像しません。
手振れ補正でシャッタースピードを落とせば!なんてのは机上の空論で、あれば良いけど
ひとたび風が吹けばシャッタースピードを上げざるを得ないですね。
尾根:準広角~中望遠、マクロ
大きな岩が出てきたり滝があったり。標高によっては高山植物も出てくるのでマクロも
欲しい。単調な景色が続く場合もあるので中望遠で気分を切り替えたくもなります。
稜線、山頂:超広角、望遠、解像力
景色が開けることが多いため広角域は必須。遠景や岩々しいところも多いので解像力も
欲しい。遠くの山を観察、記録するのに望遠もあるとよりよい。雷鳥に遭遇した時なん
かも望遠があると心強い。
と欲望のままに使いたいレンズを上げるとキリがないです。
今回は24mm,35mmの単玉、100mmマクロ、70-200のMFズームと不思議な構成で挑みました。結果35mmはあまり使わず、70-200はもともと興味本位で持って行ったが大涌谷を寄せてとれたのは良かったです。100mmマクロはコシナのOEMで意外と使いましたが、マクロとして使うにはAPSでは微妙に遠い。中望遠として使うには良かったです。
24mmじゃ広角が足りんのではと思ったけれど、大きな山がなかったからかさほど気にならなかった。
■登山時のレンズシステム構成
- 1本
AF-S 16-80mm F2.8-4Eを1本だろう。マクロは諦める。
- 2本
- Nikon 24-85mm F2.8-4D(標準ズーム)
- Nikon AF-P 10-20mm(超広角)
標準ズームがマクロを兼ねる。標準ズームが重く大き目なのが
たまにキズではある。また24mmでは樹林帯でも広角が不足する場合があるため10-20に切り替える手間が出るのがなんとも。
- 3本
- SIGMA 18-125 F3.5-5.6(中倍率標準ズーム)
- Nikon AF-P 10-20mm(超広角)
- Nikon 35mm F2D(単玉)
18-125は16-80でも良いし、単玉はマクロでもいい。もしくは24mmにするのもあり。
中望遠は暗くても多少はボケるから良しとする。
といった感じでしょうか。持ってるレンズや行く場所で使うものは変わると思います。
■時間帯と光
今回縦走路をどちらから登るか迷った。
結果として稜線は気持ちよく歩けたましたが、金時山山頂では微妙な展望に。
光が当たればよく解像するし自然と撮ったり歩いたりしていて楽しい。
時間帯による光線状態、方向も加味してルートを考えるとより楽しめるのかなと思った。
■歩き方
しばらく登山していなかったからかすっかり歩き方が平地歩きになってしまいます。
随分と疲れてしまった。やはり身に着くまで意識的に歩くしかない。
またLOWAの靴が毎回靴擦れを起こす。片足だけなので、左右の足の違いが結構大きいのかもしれない。皮がむけてかなり痛いのでロングには履いて行ける気がしないので毎回SALEWAになる。しかしソールはLOWAの方が良い。悩む。
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