日帰り:初の表銀座、常念岳を三股からピストン
コロナと梅雨で中々山に行けない中、仕事と天気の折り合いがついたため有休取得。
長野県は現時点で慎重に行動、19日以降は注意して訪問に変わる事から、不必要な場所には立ち寄らない、マスクを持参して必要な場合は装着出来るようにするなどの対策をして行動する事に。
もちろんソロ(いつもそうだけど)、日帰り(いつもだけど)、マイナールート(いつもだけど。。。)で常念岳に臨みました。
すれ違ったのは
・老夫婦2名
・カメラ登山者1名
・初老ソロ男性1名
・トレラン2名
の計6名。あくまで自分の記録としてのみ。
さて、常念岳は大人気の表銀座縦走コースの中でも遺憾なく存在感を発揮する。
大人気過ぎる事と、日帰りだとピストンしか選択肢がないため(蝶の周回はちとキツイ)、気にはなっていたものの足が向いていませんでした。
一念発起して三股からピストンする事に。
普通ピストンであれば一ノ沢が使われる事が多いようです。
三股からのコースは前常念が立ちはだかるとのレポがちらほら。
それでも標高差と距離からすると無理なく日帰り出来そうなので。
■Garmin
登山口〜三股分岐
わりかし平坦で短めな林道 |
ダイコンソウの仲間 |
オドリコソウ。AIの進化を感じる。 |
砂利の林道です。
わりと短めなのでサクッと着きます。
分岐手前に登山届け提出所。
奥に何故か更衣室が。
何に使うんでしょう。
トイレもありました。
橋を渡ると分岐点です。
蝶ヶ岳との分岐点 |
三股分岐〜尾根筋
朝日が気持ち良い |
ゴゼンタチバナが沢山咲いてた |
急登、緩やか、急登の緩急揃った素敵な登りです。上部は葛折りになっているのですが、急斜面を緩やかにつづら折ってるため全然高度が上がりません。
ボヤいても仕方ないのでひたすら登ります。
木漏れ日があればこんな樹林帯も楽しめるんですが、あいにくまだ日は樹林帯までは届かず。
SIGMAのオールド単焦点 |
踏まれつづけてこうなった・・・? |
ピカーン |
イワカガミや! |
何度も見かけました |
ひたすら登ると開けた平な尾根に出ます。
ちと休憩。
やっと一息 |
尾根筋〜森林限界
むひょぉ |
ミツバオウレンかな?葉を見なかった。 |
平和です |
先程までとは打って変わって緩やかで平和な道が続きます。頑張ったご褒美ですかね。
時折木の間から蝶ヶ岳らしき山が見え隠れします。尾根に出てからはイワカガミなどのお花も咲き始めてルンルン気分で進みます。
岩梨。可憐だね |
見えてきた |
これを登れば別世界 |
しばらく行くと登り基調になり、梯子を登ると森林限界です。
梯子の上には絶景が。
南にはどっしり構えた蝶ヶ岳、東には安曇野の町を見渡せます。
ズドーン |
ここからが本番 |
森林限界〜前常念岳
でかい岩がゴロゴロです |
雪解け水で先鋭な山容が出来上がっていくんでしょう。 |
岩がでかい |
遥安曇野の町 |
本日の正念場。
え?
っていうくらいそそり立ってますね、前常念。
これでもかというくらい岩だらけな岩稜帯の急登。
岩自体はかなり大きいのですが、一面岩なので登山道は岩の上を飛び地していく事になります。アルプス向けの固いシャンクを持ったサレワCrowが唸りを上げます。
と思ったらトレランの人がぽいぽい移動してたので別に固いシャンクじゃなくてもいけるもんですかね。
ただ、歩きやすい事は確かです。
サレワCrowは乾いた岩稜に滅法強いので良くグリップするし、岩のエッジ上に立つのも苦じゃありません。
濡れた岩や木の根はからきしダメですが。
赤岳のような岩壁を登る感じでは無いので鎖とかは無いですが、変に足を挟んだりバランスを崩したりしないよう注意して登って行きます。
なんや見えてきたで |
まだまだ |
絶景に癒され、絶壁に絶望しての繰り返しです。
アルプスあるあるの見えてるのに近づいてこない現象ももれなくついてきます。
なんやかんや登り上げると赤い屋根の避難小屋に到着します。
この少し上が前常念岳のようですね。
避難小屋は可愛らしいですが、岩で囲んで屋根を付けただけで、ドアも無く隙間もあるので雨風を防ぐ用でしょうか。本当に避難用と言った感じです。あまり泊まりたくはない。
岩に埋もれてる・・・ |
これ絶対空から岩石降ってきてるよね |
前常念岳〜常念岳
ここまで来れば後はビクトリーがロードしてます。
ますます岩石だらけ |
おおおお大天井では!? |
穂高が見えてくる |
ちょっと補給 |
蝶ヶ岳〜常念岳の稜線の向こうには穂高連峰、少し進むと大天井岳が勇姿を露わにします。
常念岳はイメージより無骨な感じでしたが、カッコいいです。他の方面から見たらまた印象が変わるんでしょう。
久しぶりのシャクナゲ |
こけたぜこのやろう |
北アルプスっぽいー |
常念岳が姿を現した。あの残雪絶対滑るやだ |
しばらく岩飛びをしたら稜線に向けて登っていきます。岩飛びを華麗にこなすオレ凄いグフフってしてたらハイマツの根に足をひっかけて無様に転びました。腕を擦りむいただけで済んで良かったです。洗って消毒して絆創膏。
このコース、余りポイントに名前がないんですが乗越に出ると槍ヶ岳や鷲羽岳、水晶岳らしき山容が眼前に迫ります。
思わず、むへひぁぁ、みたいな声が出ました。
人間本当に感動したりびっくりすると訳の分からない声が出る事を初めて知りました。
すんげぇ |
槍や! |
うおぉぉぉぉぉ |
おてんしょさん |
乗越から常念岳山頂はすぐです。
常念小屋は結構下の方に見えますね。
常念岳山頂には祠がありました。
祠がある所は結構狭いです。
お参りしときました。
この光景なんか見た事ある、って思ったら山食の最初の方で歩美さんがコーヒー飲んでポエムってたとこですかね。
表銀座のどこかかなとは思ってたけど常念か。
祠の裏側を下ると少しスペースがあるので食事にします。山頂独り占めタイム。
上空に雲はありましたが、槍・穂高連峰を間近で見る事が出来ました。
これが見たかった。
しかし大天井岳がカッコ良すぎです。
ザ・北アルプスって感じですね。
とりあえずカッコつける |
ふぅ。三脚持ってくりゃよかった |
あの奥は秘境だな |
カッコいいよねぇ |
これが見たかったんですよ |
あの穂高に抱かれているところが涸沢か |
やりやりしてる |
水晶かなぁ |
しばらく待っているとまさかの鹿島槍が見える!テンションが上がる!
後立山連峰はまだ雪が結構ありますね。
以前ガスに巻かれた針ノ木岳も見えます。
燕岳も見てみたかったんですが、大天井岳に隠れて見えません。
梓川や |
鹿島槍やん! |
焼岳、乗鞍、御嶽 |
さてコーヒー |
南には蝶ヶ岳の向こうに焼岳、乗鞍、御嶽もうっすらですが見えました。
御嶽の左の方に木曽駒?らしき山影が見えましたがガスでいまいち自信がない。
というか木曽駒ってあんなに堂々と大きな山容だったっけ?
北アルプスが美しいのは豊富な積雪量から来る雪解け水で急峻で深い谷が出来、それらが山容を凛と際立たせているのでしょうか。
穂高連峰の麓に梓川も見えてちょっと興奮。
下山
3時間くらい山頂にいたかったんですが、そういうわけにもいかないので下山にとりかかります。
名残惜しい |
安曇野が良く見える |
乗越まではサクサク。
名残惜しみながら前常念まで行きますが、そこから始まる下り地獄。
岩稜帯はかなり気を使いながら下ります。
そして長い。
振り返りつつ |
避難小屋まできたよ |
長い下りが始まる |
見納め |
へとへとになったところで樹林帯に突入。
なだらかな尾根筋はいいんですが、その後の山肌の劇下りが膝に来ます。
久しぶりで疲れがかなり出ているのか、2度ほど足を踏み外しかけました。危ない。
SOYJOYを噛み締めて頭をふるい起こします。
長い下りの集中力をうまく持続させる方法はないものか。
下りきって沢まで出たら後は林道を歩いて終わりです。何気に林道が短いの助かる。
水が冷たくて気持ちいい |
もうちょい! |
終わり! |
所感
前常念岳
岩場の凄い事。
赤岳のような大きな岩盤ではなく、空木のような人間くらいの岩が大量にある感じ。
空木から木曽殿への下り始めを思い出しました。
これは一体何がどうなってこうなったんですかね。不思議でなりません。
岩自体は浮きがあまりなく、安心して足を置いていけました。しかし濡れていると難易度倍増だろうなと思います。
機材ワーク
Nikon 24-85mm f2.8-4D
フルサイズで山行で使ったのは多分はじめて。
これがとにかく良い。
イワカガミなどの小柄な花もハーフマクロでそこそこ撮れるし、明るめのf値とフルサイズセンサーでボケによる立体感も出てる。
等倍鑑賞しなくても感じられる解像感もある。
定番はこれと18-35mm 3.5-4.5Gの2本かな。
そこに単焦点か。
今回他には
tamron 28mm f2.5
SIGMA 18mm f3.5
というMFオールドレンズ2本も持参した。
28mm f2.5はコンパクト軽量、山では使いやすい画角、程よいボケ感で素晴らしい。
Nikon 28mmf2.8Dより良い気がする。
ただ測光が暴れやすいのが古いレンズの難点かな。
SIGMA18mmはNikon 18-35mmより軽くコンパクトなので、悪くないかなと思い持っていきました。
画角や解像感は良く、開放で光が少ない時は周辺減光が強くそれが面白い部分もあります。
ただ色乗りがSIGMAらしく悪い。
ダメじゃないんだけどね。
Nikon 18-35mmは定番な事は分かってるんだけど、立体感、解像感、画角で少しずつ物足りなさを感じるんで難しいところ。軽くて色乗りがいいのはとても良いと思うんですが。
と言っても山には近所の低山に持って行っただけなので、本格的な山にも連れて行ってみてからかな。
Android ONE S4
カシミール3D、ジオグラフィカの開発者の方がお勧めしてて興味深々。
iPhone6sをメインで使用していますが、氷点下になるとバッテリーがダメになる事や通信機能を持たせてある端末のバッテリーをGPSで食いつぶすのも気になっていました。
androidは低温に強く、本モデルはGPSの精度も検証済みのようなので中古で購入、WiFi運用でGPS専用端末としました。
今回の山行のログは本機で取ったものですが、ほぼ問題ないようです。
谷や樹林帯でもキッチリ測位していますね。
それでいて8時間の山行でバッテリーは残り60%程度。長期日帰り、1泊ならなんとか持ちそうな容量です。
後は低温下でどうかですね。
しかし今回はうっかりiPhoneの方を車に置き忘れるという失態を犯しました。
稜線に出た時点で気づきましたが、山頂まで行ってもリスクはさした変わらないと判断してそのまま山行続行しました。
しかし遭難していたら全く連絡を取れない状況と言う事なので危険ですね。
環境を変える時というのはよくよく注意しなければならないなと反省です。
使用機材
・Tamron 28mm f2.5 Adaptall2 02B
・SIGMA 18mm f3.5