スカルパ リベレライトHDの不満からモンベル アルパインクルーザー2000を衝動買いした話


 さて、表題の通りアルパインクルーザー2000を衝動買いしました。

元々は妻がレインウェアを買いたいというのと、息子用に登山靴を買いたかったのでモンベルへ向かいました。

息子用の登山靴はいくつか履かせてとりあえず最も安いマーセドブーツに。

トレールグリッパーではないけれど、西松屋のお安い靴よりはグリップするでしょ。

成長が早くてすぐ履けなくなるものだし。


経緯

実はこの前日に雨天の登山をしており、その時に3回滑ってこけたんです。

リベレライトHDで。


実はリベレライトHD、昨年の夏ごろにサレワ Crow GTXの買い替えで購入したもの。

見た目と履き心地がとても良かったため購入しました。


しかし買ってから山行で履いてみると、つま先のカーブがかなり上がっており、前進力が非常に強い靴という事が分かりました。試着の時にもちょっと思ったんですが、その時はあまり気にはならなかったんです。


しかしこれが山で履いてみると違和感が強く、中々慣れません。

足が先に行ってしまうイメージ。

また不安定な岩や細い部分に足を置いた時にサレワでは安定していたような場所でも、ソールの角が丸めなのか安定しない感じがあります。


そして極めつけが濡れた岩や木道、木の根。


サレワでも上記はかなり苦手で、よく滑っていました。

しかしサレワは乾いたところは抜群に歩きやすく、岩場のグリップも確かなものでした。


リベレライトHDは濡れたところで滑った時の滑り方が、グリップがスコーンと抜ける感じで一気に持っていかれます。なので派手にこける。


濡れた岩場も問題ありませんとレビューしてる方もいるので、歩き方の問題もあるのかもしれません。

しかしソールをTsavoに張り替えたLOWAなんかではそんな不安な挙動なかったですし、サレワでもここまでではありませんでした。


という不満を持っていた状態で濡れた路面に強いというモンベルのトレールグリッパーは前々から気になっており、ふとアルパインクルーザーを見るとなぜか安売りしている。

聞くとどうやらアルパインクルーザー2000はそろそろモデルチェンジするらしく、現行モデルは安売りしているとのこと。

これはラッキーと思い試着をして購入に至りました。

ヌバックレザーのいかにも革靴、というあの見た目も憧れがあった部分もありましたね。


試し履きした感じではアッパーがCrow GTXやリベレライトHDと比べてかなり柔らかく、フィット感は悪くないです。

ずれもあまりないので足型も抜群ではないものの許容範囲かなと。

また試着レベルでもソールが少し柔らかい事が分かりますが、その分ネチョッとグリップする感じ。つま先も柔らかく曲がるので、岩場につま先立ち、というシチュエーションがどれくらいいけるか分かりませんが、多分大丈夫です。


後で調べて知りましたがどうやらこれはアルパインモデルではないよう。

アルパインクルーザーなのにね。


そうするとアルパインクルーザーを3シーズン用にして、リベレライトHDを滑る心配のない雪山用にするといいのかな。

アルパインクルーザー2000の剛性感だとアイゼン歩行は前蹴りはちょっと不安。


アッパーの形状

手持ちの靴を比べてみました。
こう見るとサレワのCrow GTXが最も踵部分が前傾に傾斜しています。
Crow GTX⇒リベレライトHD⇒アルパインクルーザー2000⇒LOWAの順に真っすぐになっていきますね。
またアッパーの素材としてはリベレライトHDが最もしっかりしており剛性感も高く、やはり雪山向きかもしれません。冬靴ではないけど。一応2月の硫黄岳もこれで行ってますし。

Crow GTXはかなり軽量化されているのだと分かります。実際に軽いので足さばきが非常にやりやすかったです。
その代償なのかは分かりませんが、縫製が甘かったり紐をかける金具がかなり貧弱で折れたりした弊害はありました。

その点リベレライトHDやアルパインクルーザー2000は金具がしっかりしたものを使っており、折れることはそうそうなさそうです。LOWAも同様。

LOWAは祖父のものだったので、靴のサイズがあっていない事もありますが靴擦れが激しいためあまり使っていません。
どうも自分は前傾になるのか足首が垂直なLOWAではかなり踵側が擦れるのです。

アルパインクルーザー2000もその心配は少しありますが、試着した感じは大丈夫そうだったのと、素材がかなり柔らかいので多分大丈夫でしょう。
LOWAを履くなら常に垂直な上げ下ろしを意識しないといけません。本当はその歩き方が理想な事は理解していますが、ついつい適当に歩きがちなこともあります。





ソール



ソールパターンの是非は自分にはイマイチ分かりません。
モンベルの方がシンプルで、ビブラムの方が複雑そう、という感じ。

シャンクの固さは明らかにアルパインクルーザー2000が柔らかい。
Crow GTXとリベレライトHDはかなりシャンクが固く、全然曲がりませんが、アルパインクルーザー2000は多少の剛性はあるものの手で力を入れると曲がります。

ソールのゴム質はトレールグリッパーがブロックそのものが柔らかいです。ビブラムはTsavoはちょっと柔らかいけど、Crow GTXのMurazは固め。リベレライトHDも同じく固め。

やはりアイゼン用の剛性、岩場での立ち方などを考えた時、重い荷物を背負う時のことを考えると固くなるのでしょうか。
しかし固くすれば濡れた面でのグリップは落ちるという事でしょうか。

他の方の記事で溝に泥が詰まっていて滑る、というのを見かけました。
確かにそこは意識したことがなかったので、そこも今後は気にしてみたいです。

後はトレールグリッパーを使ってみてどうかですね。
シャンクが柔らかい靴は最初期にちょっと履いただけなので、それで岩場などどの程度歩けるのか、歩いてみないと分かりません。

店舗対応

モンベルでいいなと思ったのは店舗対応の良さ。
ソール張替えはもちろん対応してくれるし、何よりレシートと箱があれば山で使った後にあまりに足に合わず、痛みなどが出る場合は返品やサイズ交換が可能との事。

実際山で使わないと分からない事もあるため、とても良心的な対応だと思います。

トレールグリッパーは柔らかい分1年程度でソールが駄目になる話も散見されますが、ソール張替えながら使えば滑りにくい安心感が得られるならいいかなと。

Crow GTXなんかは買った店ではソール張替えと修理頼もうとしたら買い替えを勧められる始末だし、好日山荘に持ち込んだら引き受けてくださって助かりましたが買い替えが当たり前、というスタンスはやめてほしいですね。

結果として値段的にも納得して買い替えなら構いませんが、愛着や慣れた靴が良いという時に買ったところが面倒見てくれないのはなんだかなぁと思います。

その点、モンベルはレインウェアのジッパー修理なんかの細かい修理でも引き受けてくれますし、好感度高いです。

トレールグリッパー試してみて駄目なら靴はモンベルから離れると思いますが、他にもいい製品は沢山あるのでこれからもいろいろ購入して応援したいですね。


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